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【映画:ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密】あらすじ、感想。成功の秘訣は執念だった

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今回紹介する映画は ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密

2017年公開 アメリカ合衆国製作

原題:The Founder(上映時間115分)

監督:ジョン・リー・ハンコック、脚本:ロバート・シーゲル

原作:レイ・クロックの自伝【成功はゴミ箱の中に】

ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密 解説

世界最大のファーストフードチェーン“マクドナルド”

そのマクドナルドの創業者レイ・クロックの半生を描いた伝記映画です。

レイ・クロックは、現代のビジネスモデルの礎を築いたファウンダーとも言える存在。

しがないセールスマンのレイ・クロックが如何にして成功を収めたのか…

彼は、ハンバーガー・チェーン経営に囚われず不動産業へと手を広げ多目的に事業の展開を図ります。

片やハンバーガー・チェーンに拘ったマクドナルド兄弟。

非情な手段で伸上がった側面だけではなく、レイ・クロックがイノベーションを繰り返した結果、時代の波に乗り一気に成功者へと駆け上がっていく所も実に見応えがあります。

レイ・クロックは批判的に捉えられがちですが、別の側面から見るとまた違った面白さのある作品です。

映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』予告

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キャスト紹介

プロデューサーのドン・ハンドフィールドが、マーク・ノップラーの曲「ブーム・ライク・ザット」の歌詞を聞いた事をきっかけに、映画【The Founder】の構想が練られ始めます。

その歌詞とは…シェークミキサーのセールスマンが、マクドナルド兄弟が経営するハンバーガー店を訪れ、フランチャイズ化しようと売り込んだことが歌われていました。

主演のマイケル・キートンも脚本を読んだ時、何故今まで映画化されなかったのか?と思ったそうです。

(引用:公式サイト

レイ・クロック -/マイケル・キートン

52歳のセールスマン。何度も事業にしますが、成功への情熱と執念を失いませんでした。

マック&ディック兄弟が経営する”マクドナルド”と出会った事から彼に転機が訪れます。

ディック・マクドナルド(弟)/ニック・オファーマン

カリフォルニア州サンバーナーディーノのハンバーガー店“マクドナルド”を兄弟で経営しています。

効率化を図り安価な商品の販売に成功し斬新な販売方法で、連日“マクドナルド”には長蛇の列が並びます。

マック・マクドナルド(兄)/ジョン・キャロル・リンチ

弟のディックと共に“マクドナルド”の共同経営者。

ディックと共に店のシステム化を進め、マーケティングによってメニューを限定し徹底した合理化を図っていました。

エセル・クロック /ローラ・ダーン

レイの妻。セールスマンのレイを支え続けていましたが、家庭を顧みないレイに孤独感を感じていました。

ジョアン・スミス/リンダ・カーデリーニ

ミネソタ州でレストランを経営するロリー・スミスの妻。レストランでピアノの生演奏をしていました。

夫婦で“マクドナルド”のフランチャイズのオーナーになります。夫以上の野心家

ロリー・スミス /パトリック・ウィルソン

ミネソタ州でレストランを経営していましたが、“マクドナルド”のフランチャイズ店オーナーになります。

ハリー・J・ソネンボーン/B・J・ノヴァク

財務コンサルタント。

レイに財務苦境を打開するため、不動産を買いフランチャイズ店にリースすることで、安定した収入を得るという抜本的な経営改革を提案します。

あらすじ

1954年アメリカミズーリ州

52歳のレイ・クロックは、シェイクミキサーの売り込みに奔走しますが、客の反応はサッパリで事業は行き詰っていました。

そんなある日、カルフォルニアのサンバーナーディーノから6台の大量注文が舞い込んだのです。

6台のはずがないと半信半疑のレイは、その店へ確認の電話をしました。

すると電話にでた店主のディックは、驚いた事に「6台は間違いだ8台だ」と注文数を増やしました。

そして、配達する住所を伝えると、ディックは早々に電話を切ってしまいます。

俄然“マクドナルド”に興味を抱いたレイは、すぐさま地図を開き、場所の検討をつけ現地へと向かいます。

車は、ミズーリ州~アリゾナ州~サンバーナーディーノと…延々とルート66号を走り、やっと目的地のドライブインに到着しました。

やはりレイの狙い通り、そのドライブインにハンバーガー店“マクドナルド”はありました。

そして、レイの目に飛び込んできたのは、店の前に並ぶ長蛇の客です。

そこで、レイは客の列に並んでオーダーを待つことにしました。

すると前に並んでいた女性が「心配いらないわ。直ぐ進むわ」と教えてくれます。

そして、女性の言った通り、直ぐにレイの順番が来ました。

カウンター越しにハンバーガー、ポテトとコーラーを注文して支払いを済ますと…

目の前に、紙コップと紙袋を渡されました。

驚いたレイが店員に「これは?」と聞くと、店員は「注文の品です」と答えます。

そんな筈はない「注文したばかりだ」と信じられないといった様子レイに

「出来ました。包み紙で食べてそのままゴミ箱に」と店員は食べ方を説明してくれました。

そして、どこでも好きな場所で食べていいと付け加えます。

レイは前の客に習って、店の前のベンチに座りハンバーガーを食べ始めます。

そこへ掃き掃除をしていた男性が「お味は?」と尋ねて来ました。

「最高のバーガーだ」とレイは感心して答えると

彼は嬉しそうに「良かった。マック・マクドナルドです」と看板を指さして自己紹介をしました。

驚いたレイは、名刺を渡すとミキサーの電話の男だと自己紹介します。

「システムが素晴らしい」とレイが感心して伝えると

マックは「見学する?」と願ってもない提案をしてくれました。

「是非!」レイは即答します。

レイにとってこの“マクドナルド”のシステムは驚きの連続でした。

そして、“マクドナルド”が彼の頭から離れなくなり、ある閃きが彼を突き動かして行きます。

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勝手に私見考察

ここからはネタバレが含まれます。

彼らのビジョンが違いすぎた結果…

レイ・クロックは、金儲けの戦略を考えました。

マクドナルド兄弟は、ハンバーガー・ショップの経営戦略を考えました。

根本的なビジョンが、両者の間で大きく違っていた訳です。

店の品質に拘り妥協を許さなかったマクドナルド兄弟とフランチャイズ店を全国に広げていきたいレイ。

お互い譲らず最終的に両者の関係は最悪な結果を招く事になります。

マクドナルド兄弟がもっと柔軟にレイの提案を受け入れていたら…

レイがマクドナルド兄弟との紳士協定を守っていたなら…この話は美談になっていたかもしれません。

レイの手腕

結果的にレイが“マクドナルド”を横取りしたかのように見えますが…それはどうでしょうか?

随所に彼のビジネスセンスを感じるシーンは幾つもありました。

飲食店の投資をクラブの金持連中に持ちかけますが、彼らはルールを守らず勝手な経営をしてしまいます。

その失敗を糧に、レイはコンセプトを明確にしてフランチャイズ化を進めていきました。

  • 実直な中間層の夫婦をオーナーのターゲットにするとー結果は、店舗間の標準化が図られました。
  • 教会や役所のように各地域へ店舗展開し”ゴールデンアーチ”のシンボル化。
  • 様々な提案を柔軟に取り入れましたー粉末シェイク、不動産事業への参入などコスト削減や投資を果敢に攻めました。
  • 冷徹な判断が出来ます。

すると時代の流れがレイに味方するんですね~。

私は、この”時代の流れ”が成功する為の重要なファクターだと思っています。

実際にレイ以外にも”マクドナルド”のノウハウを買い店舗を開業した人達がいたらしいですが、結局のところ成功者はレイ・クロックだけだったのです。

マクドナルド兄弟のその後

紳士協定を反故されたマクドナルド兄弟ですが、その後のインタビューでレイとの経営権の売却について「この契約は生涯最高の取引だった」と答えています。

映画では、マクドナルドの看板を外され肩を落とす兄弟の姿が描写されていますが、実際の兄弟はもっと強かにレイとやり合っていて、その後は後悔無くサッパリしていたようです

(黒字だったサンバーナーディーノの店舗を赤字と偽って申告し、契約後にバレるとレイは憤って、報復としてその店の目の前にマクドナルドをオープンさせています)

1971年にマクドナルド兄弟の兄マックが亡くなると、1973年にレイはマクドナルドの経営から手を引いています。

その後、弟のディックは1998年に亡くなりました。

正直、私はこのアメリカ式フランチャイズ経営は嫌いです。

それは、高いロイヤリティーを取る、搾取商法だからです。

レイ・クロックのようにして成功者になるのなら、私は普通が1番だな~と感じてしまう凡人でした。

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