今回紹介する映画は 【007・スペクター】
2015年アメリカ、イギリス合作。監督:サム・メンデス。
監督のサム・メンデスは、前作【スカイフォール】から引き続きメガホンを撮っています。シリーズの第24作目で、主演のダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じる4作目の作品です。
本作品の冒頭、メキシコシティの「死者の日」で繰り広げられるアクションシーンでは、ボンドがホテルの部屋に戻って建物の屋上から狙撃に至るまでの、5分45秒までは1カットで撮られています。
ビルの屋上をさっそうと歩くボンドが、超~カッコいいシーンになっています。
また、ダニエル・クレイグ主演の007シリーズは、原作回帰を試んだ【カジノロワイヤル】で始まり、
4作目の【スペクター】では、シリーズ1作目【ドクター・ノオ】でショーン・コネリー演じるボンドが戦った巨大組織スペクターが復活します。
原作とは時代設定こそ変わっていますが、登場人物ではジェームズ・ボンドを含め原作により忠実な設定になっています。
実は、1作目からボンドと死闘を繰り広げるスペクターの首領ブロフェルドは、原作者と製作者側との大人の問題で【ユア・アイズ・オンリー】を最後にシリーズから姿を消していました。
その後の製作者側の努力が実り、本作品で復活となったようです。
あらすじ
メキシコシティは「死者の日」を祝い、死者に仮装した多くの人々で賑わっていました。
ボンド(ダニエル・クレイグ)は、連れの女性を部屋に残し、ホテルの部屋から建物の屋上つたいに歩いて行きます。
そして、ターゲットのマルコ・スキアラ(アレサンドロ・クレモナ)を見つけると、銃口を彼に向け狙いを定めその時を待っていました。
ターゲットのスキアラは、スタジアム爆破テロを企んでいました。
待ち合わせしていた男に指輪を見せると、鞄の中身を確認しテロの計画を話し始めます。
男が「計画が終了した後は?」スキアラに確認します。
「青白い王(ペイル・キング)に会う」と彼は答えました。
その時ボンドは、銃口をスキアラに向け照準を合わせます。
しかし、SPがボンドに気づき銃撃戦が始まってしまいました。
激しい銃撃戦の最中、1発の銃弾が爆薬入りのスーツケースに命中し爆発してしまいます。
爆発が起きたビルは倒壊しますが、スキアラはその隙に逃げ出していました。
しかし、ボンドを巻くことは出来ません。
スキアラを追跡するボンドは、混乱するメキシコシティの中へ
そして、待機していたヘリコプターに逃げ込んだスキアラを追いかけ一緒にヘリに乗り込みます。
機内で格闘の末、スキアラの指から例の指輪を奪うと、彼をヘリから突き落とします。
次にボンドは、パイロットと揉み合い彼もヘリから突き落としました。
そして危機一髪、メキシコシティへ墜落仕掛けたヘリを立て直し、大惨事を逃れました。
スキアラから奪った指輪には、何やら紋章が刻まれていました。
その後、イギリスに戻ったボンドは、メキシコで起こした事件のせいで、00部門は解体の危機に立たされるとM( レイフ・ファインズ)から叱責されます。
実はボンドは、亡くなった前任のM(ジュディ・デンチ)からビデオメッセージを受け取り、彼女の依頼通りに単独でスキアラを追っていたのでした。
ボンドは、Mにその事を打ち明けず、無期限の停職処分を言い渡されてしまいます……
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(配信は投稿時のものとなります)
キャスト紹介
MI6
ジェームズ・ボンド: ダニエル・クレイグ
主人公。イギリス情報局秘密情報部(MI6)諜報員
M: レイフ・ファインズ
イギリス情報局秘密情報部(MI6)の部長
Q: ベン・ウィショー
イギリス情報局秘密情報部(MI6)の架空の研究開発であるQ課の課長
ミス・マネーペニー: ナオミ・ハリス
イギリス情報局秘密情報部(MI6)の長官でもあるMの秘書
C(マックス・デンビー): アンドリュー・スコット
MI5の責任者、Mにスパイや00セクションが時代遅れであると指摘し世界中の情報網を統合する「ナイン・アイズ」の計画を推し進める。
前任のM:ジュディ・デンチ
前作【スカイフォール】で死亡。生前にマルコ・スキアラに関する情報を掴んでおり、彼女の死後ボンド宛にビデオメッセージが届く。
スペクター
フランツ・オーベルハウザー ⁽エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド): クリストフ・ヴァルツ 本作の悪役。謎の巨大組織「スペクター」の首領。子供時代の家族関係でボンドに憎しみを抱いている。
ミスター・ヒンクス: デビッド・バウティスタ
ボンドが殺害したマルコ・スキアラの後任。ボンドとマドレーヌを何度も襲う。
ミスター・ホワイト: イェスパー・クリステンセン
元スペクターの一員。組織に命を狙われて以来、オーストリアの隠れ家で暮らしていた。訪れたボンドにスペクターの追跡の手がかりを教え娘マドレーヌのボディーガードを依頼する。
マルコ・スキアラ:アレサンドロ・クレモナ
メキシコシティでスタジアム爆破のテロ計画を立てるが、ボンドの妨害により失敗する。この時ボンドと格闘の末殺される。
ボンドガール
マドレーヌ・スワン: レア・セドゥ
ミスター・ホワイトの娘。オーストリアの山岳地帯にあるホフラー診療所に勤務している。
マドレーヌは少女時代、父を狙った殺し屋が家に押し入り、逃げ込んだ先の台所に銃(ベレッタ)が隠されていた。それ以来銃が嫌いになっている。(最新作/ノー・タイム・トゥ・ダイの伏線)
ルチア・スキアラ: モニカ・ベルッチ
夫・マルコがボンドに殺害された為、自らも組織から消される寸前、ボンドに助けられる。組織に関する情報をボンドに伝え、ボンドも盟友のフェリックス・ライター(本作に出演はしていない)に保護を依頼する。
勝手に私見考察
長い歴史を持つ007シリーズ。ダニエル・クレイグがボンドに抜擢されシリーズの人気は再燃します。
それは製作側が、原作者フレミングのボンド像に忠実な役作りすることを目指し、それがダニエル・クレイグのボンドが見事にハマリ役になり成功しました。
歴代作品より新鮮なイメージを受けたファンが多かったのではないでしょうか。
チョイ悪風で影のあるジェームズ・ボンド&任務遂行の為の強靭な精神力と忍耐力を兼ね備えたボンド…
原作者フレミングの実体験から執筆されている小説通り、諜報員のシビアな面が脚本に反映されていました。
本作【スペクター】は【スカイフォール】の興行売り上げには及びませんでしたが、最新作【ノー・タイム・トゥ・ダイ】に繋がる伏線的作品にもなっています。
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