今回紹介するドラマは SHERLOCK/シャーロック シーズン3
SHERLOCK/シャーロック シーズン3 2014年イギリスBBC One製作(↓公式サイトはこちら)
原題:SHERLOCK
原作:アーサー・コナン・ドイルの推理小説『Sherlock Holmes』
製作総指揮のマーク・ゲイティスとスティーヴン・モファットの両名が、この作品を実に楽しんで作っている事は設定や演出から伝わってきます。
特にマーク・ゲティスはマイクロフトも演じていますので役得ですね。
シーズン1、2とも本当に素晴らしい作品でした!
シャーロック帰還のトリックをひた隠すこと2年…ファン待望のシーズン3です
ところが、ふたを開けてみると……あれれ??
前シーズンまでは、シャーロックの思考をモーショングラフィックで演出していましたが、
シーズン3では、”モーショングラフィック+伏線映像”が交じり合い、観ている側からすると非常に紛らわしい演出になっています。
ストーリー展開も…一体どうした?
…とSHERLOCKをコケには出来ません!
シーズン3全編、サイコパスのシャーロックが、ジョンや妻のメアリーに対して非常に献身的な愛で2人を守る姿が描かれています。
シーズン2のラスト同様、シーズン3の第3話ではシャーロックの深い友情に感動します。
そうです…シーズン3は、サスペンスよりもヒューマンドラマがメインなんです!
キャスト紹介
お似合いのカップルでした
マーティン・フリーマンの実生活のパートナーの アマンダ・アビントンがジョンの恋人役で出演します。
2人の仲睦まじい様子は、自宅でSHERLOCKの台本の読み合わせを一緒にしたり、フリーマンは”彼女とずっと一緒にいられる”とインタビューに答えている事でも感じられます。
そんな2人の事実婚生活は、2000年~2016年の長い期間続き、子供も2人授かっています。
結局、別れを選択した2人ですが…別れは円満だったようで、2016年の特別編【SHERLOCK/忌まわしき花嫁】でも共演しています。
作品からも、新婚の2人のはずが…おしどり夫婦感が満載で、本当にお似合いの2人でした。
メインキャストは↓こちらで確認してください
メアリー・モースタン(後にワトソン)/ アマンダ・アビントン
ジョン・ワトソンの恋人。2人は第2話で結婚します。シャーロックは、メアリーと出会った時から嘘つきと察していました。
チャールズ・アウグストゥス・マグヌセン/ラース・ミケルセン
メディア王。シーズン3を通しての黒幕。著名人や政治家の醜聞をネタに脅し政治的な影響力を持ってフィクサーになる事を企んでいます。
ジャニーン/ヤスミン・アクラム
メアリーの友人で花嫁の付添人。シャーロックとは、同じ付添人同士で親しくなり交際に発展します。
マグヌセンの秘書
ビル(ビリー)・ウィギンズ/ トム・ブルック
ジャンキーの溜まり場にいた中毒者。ジョンとシャーロックと溜まり場で知り合い、ひょんな事からシャーロックの助手のような存在になります。
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(配信は投稿時のものとなります)
あらすじ
第1話 空の霊柩車 (86分)
原作:空き家の冒険、消えた臨時列車
シャーロックの自殺から2年が経っていました。
法廷では、モリアーティの策略で疑惑をかけられたシャーロックの潔白が証明されます。
残されたジョンは、シャーロックの死に再び深い傷を負い、悲しみのあまりベイカー221Bを離れいました。
そして、彼を支える新しい恋人メアリーと共に新たな人生を歩もうとしていました。
そんな人々に深い悲しみを与えてしまったシャーロックは…
実は、ジョンや仲間達をモリアーティの罠から救うため自殺を偽装し、2年を費やしモリアーティのグループを壊滅させるため、世界各国を飛び回っていました。
セルビアで潜伏中、マイクロフトから次の任務のためにベイカーストリートへ戻るよう指示を受けます。
再びロンドンへ戻ったシャーロックとジョンの再会は…
第2話 3の兆候 (86)
原作:四つの署名
1年前からスコットランドヤードは、強盗犯のウォーターズ一味に手こずっていました。
何度も逮捕しますが、どうしても裁判で有罪に出来ません
怒りが爆発するレストレード警部補。
「現行犯でない限り有罪に出来ない」と今度は現行犯逮捕まであと一歩のところまで追いつめています。
そこへ、シャーロックからメールが届きます。
“助けてベーカー街 すぐに”
シャーロックから助けを求めるメッセージでした。
念願の犯人逮捕を目前に、レストレード警部補は決断します…
シャーロックの部屋へ駆けつけたレストレード警部補は
「どうした」
とデスクで頭を抱えるシャーロックに声をかけます。
「こんな危機は初めてだ」
とシャーロックは1冊の“結婚スピーチ集”をレストレード警部補に差し出しました。
「ジョンの面白い話を…」
「何だと」
レストレード警部補は、行き場のない憤りを抑えるのにかなりの努力が必要でした。
外には応援要請を受け、ヘリコプターや緊急車両が駆け付けていました。
何と!シャーロックは花婿ジョンの“ベストマン”を務めなくてはなりません。
シャーロックにとって大事件でした。
第3話 最後の誓い (89分)
原作:最後の挨拶、犯人は二人、唇のねじれた男
英国首相に対する恐喝の疑いで、新聞社主のチャールズ・アウグストゥス・マグヌセンに対し査問会が開かれていました。
査問委員長のレディ・スモールウッドは、厳しく問い詰めます。
その夜マグヌセンは、自宅(通称“アップルドア”)に保管している情報の中から、レディ・スモールウッドの弱みを見つけ出します。
その情報とは、彼女の夫が15歳の少女へ送った手紙でした。
マグヌセンは、早速レディ・スモールウッドの元へ行き圧力をかけます。
その態度は、彼女に酷い屈辱をあたえるものでした。
帰宅途中の車内でも、レディ・スモールウッドの怒りは収まりません。
「この国にあの怪物を止められる人間はいない」
その時ふと、ある男の顔がスモールウッドの脳裏に浮かびます。
そして、スモールウッドを乗せた車は、方向転嫁しベーカー街へ向いました。
シーズン3の黒幕マグヌセンが登場しますが、悪役マグヌセンの邸宅“アップルドア”が素敵すぎます!それもその筈、この豪邸の持ち主は、英国でも指折りのエンジニアのデービッド・マクマートリー氏。約3000万ポンド(約51億円)以上もの費用を投じ、有名建築事務所「ロバーツ・リンブリック」に設計を依頼して建築された豪邸でした。
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勝手に私見考察
シーズン3の感想は如何だったでしょうか?
シーズン1,2とテイストが違い過ぎて不満を感じたファンも多かったのではないでしょうか。
私もがっかりした派でしたが…
実は、変人シャーロックがジョンを通じて次第に人間らしい感情を持ち
反対にジョンは、シャーロックに感化されスリリングな体験を欲する。
そして、彼の選んだ伴侶はシャーロックと同類の人だった…
そんな2人のヒューマニティをクローズアップしたシーズンだったように思います。
そしてもう1つ、製作総指揮のゲイティスとモファットの対談で話していますが
原作をリスペクトしながらも、
2人は、もしも○○だったらパターンを楽しんでいるかのような脚本を書いています。
シャーロキアンの2人ならではの、遊び心満載のシーズンだった訳です。
2人のマニアック度についていけない人達には、チョットきつかったのかもしれません(製作者が凝り過ぎてしまう…まるでツインピークスのようですね!分かるかな~?)
今回のシーズン3のキャスティングでは、フリーマンのパートナーの アマンダ・アビントンやシャーロックの両親役にカンバーバッチの本当の両親を当てていて、より自然なアットホーム感が演出されていました。