今回紹介するドラマは モダン・ラブ シーズン2
2021年8月公開 アマゾンスタジオ製作。
アメリカ「ニューヨーク・タイムズ」紙の人気コラム“Modern Love”に掲載された作家のエッセイや読者からの実際のエピソードを、1話30分8話のアンソロジー形式によるドラマで描かれています。
シーズン2は人種、セクマイ、離婚後の恋愛、家族愛などの多様性をより浮き彫りに、現代ならではの様々な愛のカタチをユーモアーと、時に切なく描いたロマンティック・コメディです。
監督はシーズン1に引き続きジョン・カーニーが第1話,3話,8話の3作を務めています。
また、第7話「僕のこと覚えてる?」では、俳優のアンドリュー・ラネルズのエッセイ「During a Night of Casual Sex, Urgent Messages Go Unanswered(原題)」をもとにラネルズ自身が脚本と監督を担当しています。
【モダン・ラブ】シーズン2 あらすじ・キャスト
第1話 あなたが愛したスポーツカー
アイスランド ダブリン。医師のステファニー・カランは、頻繁に故障を繰り返す30年前のスポーツカーをどうしても手放す事が出来ません。
しかし、故障の回数が多く、維持費の負担が重くなっていました。
夫のナイアルからも売却を勧められます。
そしてステェファニーは、いよいよ手放す決心をするのですが…
ステファニーの亡き夫への愛と現在の夫ナイアルの寛容さに感動です。
ステファニー・カラン/ミニー・ドライヴァー:イギリスの女優。代表作「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」「オペラ座の怪人」「プリズナー」等多数出演。
亡き夫マイケル/トム・バーク:イギリスの俳優。出演作品「マスケティアーズ パリの四銃士」「マンク」など
現在の夫ナイアル/ドン・ウィチャリー:アイルランドの俳優。「ゾナード」「シングストリート」でもジョン・カーニー監督作品に出演しています。
第2話 夜の少女と昼の少年
ダイナーで声をかけた事をきっかけに付き合い始めたジョーダンとゾーイ。
教師のジョーダンと教科書の校正と週2回ナイトクラブのバイトをしているゾーイは生活する時間帯が真逆でした。
しかし、ゾーイにはある“事情”があったのでした。
2人はその“事情”を乗り越え結ばれる事が出来るでしょうか…
距離を置く事で気づくことってありますよね。
ジョーダン/ベンガ・アキナベ:アメリカの俳優。出演作品「THE WIRE/ザ・ワイヤー」「24 -TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ」など。
ゾーイ/ゾーイ・チャオ:アメリカの女優。出演作品「ストレンジャーズ」「見知らぬ人」など。
第3話 (ダブリンの)見知らぬ乗客
コロナ禍のアイルランドではロックダウンも噂されていました。
学校が閉鎖になってしまったNUIの学生ポーラと2週間の一時解雇になった技術者のマイケルは、帰郷する電車で偶然出会い、2人は直ぐに意気投合します。
弾む会話では、お互いの家族の話題にも触れ、ポーラの実家にはテレビもWi-Fiもない事に驚くマイケルですが、ポーラの母の生き方にマイケルは”兄の様だ”と2人は楽しく語り合います。
そして、電車は終点のダブリンに到着。
2人は電話番号も交換しないまま、二週間後にダブリン駅で再会することを約束しました。
「運命ならきっと会える」と2人はそれぞれの家へ帰ります。
その後、ロックダウンにより町は閉鎖されてしまいました。
2人は駅まで行けなくなってしまいました。
2人はもう一度会えるでしょうか…
マイケル/キット・ハリントン:イギリスの俳優。代表作はもちろん「ゲーム・オブ・スローンズ」のジョン・スノウ。作中にもタイトルが出てきています。シーズン2の注目ゲストですね。その他「ポンペイ」「エターナルズ」等多数。
ポーラ/ルーシー・ボイントン:イギリスの女優。代表作は「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディ・マーキュリーの元婚約者で、生涯を通じた友人メアリー・オースティン役を演じました。その他「オリエント急行殺人事件」「ロックダウン」等多数。
第4話 ひとりよがりな未来予想図
リンは12歳の頃、家族と共にブルックリンに引っ越します。
リンはハンサムな生徒会長のヴィンスに密かに恋心を抱きます。
その後、ヴィンスと親友になれ楽しい時間を過ごします。
将来の夢を語ったり、ヴィンスの初恋のを応援したり友情は深まっていきました。
8年後、二人は一夜を過ごします…
2人の関係が深まる事を期待するリンですが、ヴィンスは親友のままでいたいと言います。
リンは傷つきそれ以降ヴィンスとは会う事はありませんでした。
しかし、それがきっかけになって、リンはコメディアンの道を歩み始めます。
ヴィンスの本当の思いとは…
友達以上恋人未満の関係…相手の事が好きだったらチョット辛いですね。
リン/ドミニク・フィッシュバック:アメリカの女優。「プロジェクトパワー」「ユダとブラックメシヤ」と続けて話題作に出演しています。
ヴィンス/アイザック・コール・パウエル:アメリカの俳優、歌手。2020年ブロードウェイで「ウエストサイドストリー」復活版でトニー役を演じました。
第5話 本当の私は心理テストでわかるかも
ティーンエージャーのケイティは、友達から同級生のタイラーを推され戸惑います。
ケイティはタイラーに興味はありませんでした。ケイティの気になっていたのは、他のクラスのアレクサです。
しかし、アレクサは女の子です…
自分は同性愛者なのかと心配するケイティは、アプリ診断を試しますが結果はノーマル…
そんなある日、日本のアニメの話題がきっかけでアレクサと意気投合し2人は親友になれました。
ケイティは同性愛なのか…自分が何者なのか戸惑うケイティです。
ケイティ/ルル・ウィルソン:アメリカの女優。3歳でコマーシャルに出演、2020年スリラー映画「ベッキー」で主演を務めます。
第6話 こじれた夫婦の待合室
退役軍人のスペンスは、夫婦で参加した友人のホームパーティーで、
妻のジーニーがダブル不倫をしている事を知ってしまいます。
ジーニーの不倫相手ニックの妻イザベルは、幼子を抱え「明日独立宣言する」とスペンスに打ち明けたのです。
スペンスは、軍人のクセ(?)で人生の計画を立てていました。
その計画とは、子供を2人持ち住宅ローンは15年で返済し、その後は氷河を見に行く…
夢は叶うことなく、結局ジーニーから離婚届のサインを迫られてしまいます。(ここで格闘技ゲームに場面が変わりスペンスとジーニーのメールのやり取りが戦いで再現されます)
そしてスペンスは、自動車事故を起こしてしまいました。
セラピストに通う事にしたスペンスは、待合室にいたイザベルと鉢合わせします。
2人は、カフェへ移動して、同じ悩みを語り合いました。
ある日、友人からマッチングアプリを教えてもらったスペンスは、その中にイザベルの写真を見つけ連絡をしてみます。
それからのスペンスは、イザベルに何かと協力的で、家の修理やカーテーンの取り付け等手伝いました。
いよいよ2人は、デートをする事に…
夫の支えが欲しかったイザベル…妻を幸せにしたかったスペンス…スペンスの包容力の大きさが羨ましい~
スペンス/ギャレット・ヘドランド:アメリカの俳優。代表作は「エラゴン 遺志を継ぐ者」「トロン: レガシー」「マッドバウンド 哀しき友情」14歳の頃スカウトされ俳優の道へ進みます。
イザベル/アンナ・パキン:カナダの女優。11歳で映画初出演した『ピアノ・レッスン』(1993年公開)でアカデミー助演女優賞を受賞します。『X-MEN』シリーズ、「トゥルーブラッド」、「アイリッシュマン」「天空の城ラピュタ」では、ジータの声優を務めました。数々の話題作品に出演している女優です。
第7話 僕のこと覚えてる?
友人の紹介から意気投合し、一夜を過ごしたベンとロビー。
しかし、父親の突然の危篤の知らせがベンに入ります。
2人は、それきり会う事はありませんでした。
それから数年後、ベンは恋人とデート中、街で友人といるロビーを見かけます。
ロビーもベンに気が付きました。
2人の距離は少しづつ近づきます。
あの日一緒に過ごした運命的な出会い…思い出が甦ります…
ベン/マークィス・ロドリゲス:アメリカの俳優。「サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所」等に出演しています。
ロビー/ゼイン・パイス:アメリカの俳優、モデル。出演作は「Room 104」
第8話 二度目の抱擁は心と目を開いて
ロンドンに住むシングルマザーのエリザベスには、二人の娘がいましたが
元夫のヴァンの協力もあって、育児と仕事を両立していました。
職場の同僚リーリーはエリザベスに新しい出会いを紹介しようとしますが、エリザベスは再婚など全く考えていませんでした。
土曜日、娘のベティのウクレレの発表会です。
久しぶりに家族4人で楽しい時間を過ごしました。そして、エリザベスはヴァンを夕食に誘います。
この夜を境に2人は再び親密な関係になりました。
ヴァンは再婚を決心しますが、エリザベスは乳がんに罹ってしまい再婚を躊躇します。
しかし、ヴァンは献身的にエリザベスと娘の世話を続けたのです。
別れた夫は、妻を思い続け理想の夫になっていた…素敵なストーリーです。
ヴァン/トビアス・メンジーズ:イギリスの俳優。代表作は「ROME[ローマ]」「ゲーム・オブ・スローンズ」「アウトランダー」「ザ・クラウン」お馴染みの有名作品に多数出演しています。
エリザベス/ソフィー・オコネドー:2004年「ホテル・ルワンダ」でアカデミー助演女優賞にノミネートされています。その他「イーオン・フラックス」「アレクッス・ライダー」等出演しています。
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(配信は投稿時のものとなります)
勝手に私見考察
シーズン1,2を通しジョン・カーニー監督のファンになりました。
シーズン1ではアン・ハサウェイ出演の第3話、ラ・ラ・ランド風な登場で主人公の感情を表現したり、30分の短い尺の中で役者の表情を1カット挿入する事で、視聴者に展開を想像させる等構成の上手さが作品をより情緒的に仕上げていました。ぬくもりを感じる作風が良かったです。
第3話の(ダブリンの)見知らぬ乗客では、ここで終わり~とあっけないエンディングにがっかりしましたが、
実はこのエッセイの結末は、著者自身が雑誌のインタビューで答えています。 その後、彼がSNSで著者を見つけることが出来、連絡は取れたそうですが2人の関係は進展はなかったようです。
ジョン・カーニー監督は、敢えて2人が出会えるかどうか…視聴者の想像におまかせだよ!ってことにしたのだと思います。
他にも、シーズン2のアンナ・パキン出演の第6話こじれた夫婦の待合室も非常に気に入った作品です。アイルランドのジョン・クローリー監督がメガホンを撮っています。
アイルランドの監督作品って意外と日本人の感性にマッチしますね。
モダン・ラブ シーズン3はあるのでしょうか…楽しみに待ちたいと思います。