今回紹介するドラマは ホームランド シーズン4
概要
2011年から2020年にかけてアメリカのケーブルチャンネル・Showtimeで放送された
スパイ・スリラー・ドラマ
全8シーズン(1シーズン 全12~13エピソード)
原作:イスラエルのテレビドラマシリーズ『Hatufim』(戦争の囚人)
アメリカの抱える問題とは…シーズン4の背景
この作品はフィクションではあるもののアメリカの抱える問題をリアルに捉えているドラマだと思う。
シーズン1~3では、対アルカイダとの戦いを描き
シーズン4では、対タリバン、パキスタンを描いている。
ニュースでもよく報道される国際テロ組織のアルカイダやタリバン
では、なぜアメリカが彼らと戦うのか…
それは、9.11があったからなのか?
イヤイヤ…
実は、アルカイダやタリバンなどのテロ組織自体を訓練したのがアメリカだ!
アメリカの国益に叶うときには彼らを利用し、その後はサッサと切り捨てる…
いつものパターンで反米にしてしまうのだ
シーズン4では、パキスタンとの微妙な関係も描かれているが、
2011年5月に米軍特殊部隊によってアルカイダの指導者ウサマ・ビン・ラーディンの殺害を発端にアメリカとパキスタンの関係は悪化してしまった。
ビン・ラーディンはパキスタン北東の隠れ家に潜伏していたが、米軍はこの作戦をパキスタン軍に伏せたまま実行した。
それは、ISIがビン・ラーディンを逃がす!
アメリカがそう考えていたからだ。
当然、パキスタンは主権侵害を主張し
アメリカとの関係見直しまで公言する結果になってしまった。
こうした事情が複雑に絡み合い、お互いに国益を優先する中、
ヒューミントたちの諜報活動をスリリングに描いている。
007やミッションインポッシブルとは一味も二味も違うリアルで泥臭いスパイドラマなのだ。
キャスト紹介
CIA職員と関係者
キャリー・マティソン/クレア・デインズ | 双極性障害を持つCIA職員 ブロディの壮絶な最期を見守った後、彼の忘れ形見フラニーを姉のマギーに預け、アフガニスタンのカブール支局長に就いている |
ソール・ベレンソン/マンディ・パティンキン | 元CIAのベテラン諜報員でキャリーの恩師 CIA退官後は民間の軍事関連会社に転職し、ニューヨークに妻のミラと在住している |
ピーター・クイン/ルパート・フレンド | CIA諜報員のプロの暗殺者 キャリーの極秘作戦に参加する |
ダール・アダール/F・マーリー・エイブラハム | CIA幹部で秘密作戦の専門家 ロックハートは支局長の器ではないと考えソールに協力する |
アンドリュー・ ロックハート/トレーシー・レッツ | 上院議員で特別調査委員会の委員長でCIAを批判していたが CIA長官に就く |
マックス・ピオトロフスキー/ モーリー・スターリング | フリーランスのセキュリティコンサルティング業務専門家 キャリーに呼ばれて秘密作戦に参加する |
ファラ・シェラジ/ナザニン・ボニアディ | 金融を専門とする分析官でイスラム教徒 キャリーに呼ばれマックスと共に秘密作戦に参加する |
ジョン・レッドモンド/マイケル・オキーフ | イスラマバード支局の諜報員 サンディの後任だったが数日で撤回されキャリーに反抗的だったが、使命感が強く次第にキャリーに信頼される |
マーサ・ボイド/ライラ・ロビンス | 合衆国の駐パキスタン大使 |
デニス・ボイド/マーク・モーゼス | マーサ・ボイドの夫でパキスタンの大学教授 |
アストリッド/ニーナ・ホス | クインの元恋人でドイツ連邦情報局職員 |
タリバン、パキスタン関係者
アーヤン・イブラヒム/スラージ・シャルマ | イスラマバード・オンマヤ医科大学の学生でハッカニの甥 アメリカ軍の爆撃で家族を殺されたパキスタンの学生 |
ジャラール・ハッカニ/ヌーマン・アチャル | CIAの暗殺リストの上位に名を連ねるタリバンの指導者 |
タスニーム・クレイシ/ニムラト・カウル | パキスタン軍統合情報局(ISI)の工作員 |
アーサー・カーン/ラザ・ジャフリー | パキスタン軍統合情報局(ISI)の大佐 テロ対策部長 タスニーム・クレイシほどアメリカを憎悪しておらず アメリカとの関係を考えキャリーやソールに協力的 |
あらすじ エピソード1 誤算 49分
CIAカブール支局長になったキャリーは、大使館からの帰宅途中だった。
「止めて 少し歩くわ ずっと大使館の中に缶詰だったのよ」
夜の街は危険だが、キャリーはそう言って強引に車を降り歩き始めた。
彼女の後ろには銃を持った護衛兵が付いている。
しかし、それも束の間キャリーのスマホが鳴った。
「はい・・・すぐ行く」
電話を切ったキャリーは車へ移動し、急遽CIAカブール支局へ向かった。
「どう?」
キャリーが指令室に戻り
早速、状況を訊ねると
「標的到達まであと8分 爆撃機2機です」
支局職員の部下が説明した。
作戦実行中の指令室には、多くの職員が任務にあたり
標的タリバンの指導者ハッカニが全面モニターに大きく映っていた。
「パキスタン侵入の許可は?」
「中央軍の確認待ち」
「ドローンは?」
「間に合わない」
「地上部隊は?」
「近くにいません」
作戦実行を判断するにも、余りにも状況が整っていないのだ。
「イスラマバードは?」
「待機してます」
それを聞いたキャリーは、隣室にあるモニター室に向かった。
部屋に入ると、既にイスラマバード支局長のサンディ・バークマンが待っていた。
「説明して」
「何が問題?」
「急ぎ過ぎるわ 今初めて聞いたわ」
キャリーは疑問を投げかけた。
「彼は暗殺者リストの4番目だ」
「情報源は?」
「過去4回の暗殺時と同じ」
サンディは情報を確信している。
「その人の身元は?」
「情報提供の条件は匿名だが 今のところ信頼できる」
「でも今回の情報は裏付けが取れてない」
「標的は大物だ」
「だから?」
「ハッカニは用心深くてめったに姿を見せない」
「訓練されてる」
「アメリカ陸軍 第82空挺師団でな」
サンディの指摘にキャリーも言葉を返せない。
タリバンを作ったのは、紛れもなくアメリカなのだ。
そして、キャリーは作戦の決断を下すべく、指令室へと戻った…
続きは本編で!
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(配信は投稿時のものとなります)
勝手に私見考察
ここからはネタバレを含みます
このシリーズは、タリバンとその背後で暗躍するパキスタン軍統合情報局(ISI)との
凄まじい戦いが描かれている。
フィクションとは言え、きっと実際の諜報活動を参考に脚色されているだろう。
世界とは…こんなにも恐ろしく
何が正義なんだろうとつくづく思わされるドラマだ。
だがしかし…アメリカ大使館襲撃には度肝を抜かれるし
そんなドロドロの世界の中で…
クインの存在は、癒しだ~
このシーズンのラストはアメリカの敗北で終わっているが
これはファイナルシーズンへの序章になっている。
なんて!練られた脚本なんだろ~
シーズン4は全シーズンの中でも一押し!