今回紹介するドラマは デクスター ニュー・ブラッド
アメリカの放送局Showtime製作 2021年11月7日 ~2022年1月9日放送 全10話(1話55分前後)
原題: Dexter: New Blood
原作:ジェフ・リンジーの犯罪小説 Darkly Dreaming Dexter(デクスター 幼き者への挽歌)
公式サイトはこちら↓
屈辱を晴らした最新作
前シリーズから8年。【デクスター 警察官は殺人鬼 シーズン8】の続編としてリミテッドTVドラマとして製作されました。
最終回がガッカリする作品と言われる【デクスター】ですが、私は全8シーズン素晴らしい作品だったと思います。
そして、【デクスター:ニューブラッド】は前作の最終回から10年後のストーリーが描かれています。
前シリーズから引き続きショーランナーを務めるクライド・フィリップスは、
【デクスター:ニューブラッド】のラストは納得できる仕上がりだ、インターネットで爆発する!と語っていました。
そして、その通り納得できるラストだったと思います!
【デクスター:ニューブラッド】は只今Huluにて独占配信中!
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【デクスター:ニューブラッド】シーズン2について
ショーランナーのクライド・フィリップスは”Showtimeからオファーがあれば是非やりたい”とインタビューに答えています。
私的には…【デクスター:ニューブラッド】のラストは、納得できる最高の結末だと思っていますので、
【デクスター】はこれで完結!でどうでしょうか…
【デクスター 警察官は殺人鬼】おさらい
デクスターは、マイアミ・メトロ警察の優秀な血痕鑑識官でした。
しかし、彼の正体は…法の裁きを逃れた悪党ばかりをターゲットにしたシリアルキラーだったのです。
今夜もデクスターは”闇の声”に従って、獲物を探しに夜の街を物色していました。
「今夜やろう!」
そうして、獲物を捕らえたデクスターは、儀式を始めるのです…
儀式の終わったデクスターは、小さくなった獲物を袋に小分けし“人生の一コマ号”に積み込み、マイアミの海に向かいます。
デクスターが4歳の時…
彼は壮絶な経験をしていました。
薬の売人だった母親が、彼の目の前でギャングに惨殺されたのです。
血の海の中で泣き叫ぶデクスターを救ったのは、警察官だった養父のハリーでした。
ハリーは、ある時から殺害欲求のあるデクスターに気付きます。
何と!ハリーは、カウンセリングや施設に入れる選択はしませんでした。
デクスターが死刑台送りにならないように“ハリーの掟”教え、シリアルキラーとして生き抜く道を伝授したのです。
こうして誕生した“ベイハーバーブッチャー”
デクスターは、鑑識官とシリアルキラーの2つの顔を持った人生に充実感を感じていました。
しかし、悪党のシリアルキラー達は、時にデクスターの家族にも襲いかかります。
妻のリタを殺害され、とうとう義理の妹デボラまでも…
デクスターは、デボラの亡骸を海に葬ると、ハリケーンの迫る沖へ向かい嵐の中へ消えていきました…
その後、神の審判を仰ぎ生き抜いたデクスターは、マイアミから遠く離れた地に辿り着きます。
S1~S8では、登場するシリアルキラーとの戦いに加えて、周りの人々に馴染もうと努力するデクスターの姿や、家族を愛する事を学んでいく姿を独特なデクスター目線で描き、時に感動的で時にコミカルにヒューマンドラマ要素もたっぷり楽しめた素晴らしい作品でした。
S1~S8はこちらの動画サイトでどうぞ
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キャスト紹介
メインキャスト
ジム・リンジー(デクスター・モーガン) /マイケル・C・ホール
嵐の海に消えたデクスターは、ジム・リンジーとなってアイアン・レイクに隠れ住んでいました。
(ジム・リンジーの名は、原作者のジェフ・リンジーをオマージュして付けられています)
デボラ・モーガン /ジェニファー・カーペンター
前シーズンで亡くなった義理の妹。ニューブラッドでは、ハリーに代わってデボラがデクスターの前に現れます。
ハリソン・モーガン /ジャック・アルコット
デクスターとリタの息子。デクスターが姿を消してからは、ハンナと共に逃亡先のアルゼンチンで育ちました。
カート・コールドウェル /クランシー・ブラウン
地元の有力者。マット・コールドウェルの父親
アンジェラ・ビショップ /ジュリア・ジョーンズ
アイアン・レイクの警察署長でジムの恋人。
オードリー・ビショップ /ジョニー・セコイヤ
アンジェラの養女。高校生
ローガン巡査 /アラーノ・ミラー
アンジェラの部下で高校のレスリング部のコーチも務めています。
モリー・パーク /ジェイミー・チャン
犯罪専門のポッドキャスター
スペシャルゲスト
エンジェル・バティスタ /デイヴィッド・ザヤス
マイアミメトロ警察時代のデクスターの同僚。現警部
アーサー・ミッチェル(トリニティ・キラー) /ジョン・リスゴー
デクスターと死闘を繰り広げた殺人鬼。デクスターの妻リタを殺害しハリソンを血の海に置き去りにしました。
あらすじ
雪深く積もった森の中、ジム・リンジーは一心に走っていました。まるで何かに引き寄せられるように…
今日もジムの標的がそこにいました。
神々しいまでの白い牡鹿です。
ジムは、木陰から標的に照準を合わせました。
そして、引き金に指をかけますが…ジムは今日も牡鹿を撃つことが出来ませんでした。
デクスターは、ニューヨーク州の田舎町アイアン・レイクに隠れ住み、ジム・リンジーと名乗っていました。
森の中でひっそり暮らし、死んだデボラがまるでハリーと交代したように、しばしばデクスターに語りかけて来ます。
ジムは、警察署長の恋人と順調に愛を育み、フレッド銃砲店で働き、すっかり町の住人として溶け込んでいました。
しかし、この町にも厄介者が1人いたのです。
彼の名は、マット・コールドウェル。
彼は、お店の商品の中でも9000ドルもする狩猟ライフルを買おうとしますが、FBIの承認保留になってしまいます。
ジムは、マットの横柄な態度が好きにはなれず苦手な男でした。
その後、ジムが警察署に着くと、既にマットがFBIの承認待ちになっている情報が入っていました。
そして、何故マットが承認されないのか、署員の間で話題に上ります。
確かにマットは、昔から素行の悪い青年でした。
「ボート事故のせいかも」
「それはない、彼は操縦してない」ローガン巡査は否定しました。
「5人も死んだわ」
しかし、ローガン巡査はマットも大怪我をして、大腿骨を骨折して入院したと主張します。
すると、打ち合わせが終わったアンジェラがオフィスから出て来ました。
アイアン・レイクでは、行方不明の少女が数十年に渡って何十人も続いているのです。
事件に巻き込まれていると睨んでいるアンジェラは、各方面に協力を依頼していますが、
証拠も死体もない事件では警察は動いてくれず、アンジェラはがっかりした様子です。
翌日、ランチのツナサンドを買いに来たジムは、大富豪のエドワード・オルセンに対する環境デモ現場に遭遇します。
そこへ丁度、警察署からアンジェラも出て来ました。すると、デモの中にアンジェラの娘オードリーの姿を見つけます。
その時、ジムはふと誰かの視線を感じました。
ジムは、最近誰かから監視されているような気がしていました。今もフードを目深に被った男が、足早に去って行きます。
ツナサンドを諦めたジムが店に戻ると、マッドの承認が下りていました。
フレッドはジムに配達してくれと頼みます。
「本当に売るんですか?」ジムが聞くと
「9,000ドルだ。もちろん売るよ」フレッドは迷わず答えました。
ジムは、気が進まないままマットの家に配達に行きます。
マットの家に着くと盛大なパーティーが開かれていました。ジムの気持ちは益々沈みます。
ジムが家へ入ると、マットの友人ビルが案内してくれました。
ところが、マットはビルのガールフレンドとあろうことかベッドの中にいたのです。
そして、マットの情事が終わるまで、2人は洗面室で待たされることに…
ビルは、「何時もアイツに取られる」と苛立って薬をキメ始めます。
そして苛立ったビルは、ボート事故のせいで顔に傷を負ったと話し出しました…
ジムは、ボート事故の話がずっと引っかかっていました。
「マットが止まらなかった」ビルは話を続けます。
しかし、マットはボートの運転をしていない筈でした。
ところが、事故の真相は違っていたようです。
「偽証して無罪にしたのに、女を横取りするなんて!」
ビルは、全ての真相をジムに打ち明けてしまいました。
そして、我に返ったビルはジムに黙っていて欲しいと頼みます。
「僕は秘密を墓場まで持ってく」ジムはそう答えました。
しかし、ジムの中で何かが騒めき始めます…
続きは本編で!
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勝手に私見考察
ここからはネタバレを含みます。
何故デクスターがこの雪深い片田舎アイアン・レイクに居を構える事にしたのか。
それは、住人たちが温厚で善良な人々ばかりだったからです。
“闇の声”を抑えていられると思った通り、デクスターは平穏な生活を10年送って来ました。
しかし、この町でも…たった1人、デクスターの“闇の声”に火を点けてしまった男がマット・コールドウェルでした。
あの白鹿を呆気なくマットが撃ち殺した瞬間、ジムはデクスターに戻ったのかもしれません…
また、前8シーズン中でも描かれていましたが、デクスターは本当の自分を受入れ、一緒に“ベイハーバーブッチャー”をやれる仲間を欲する場面が何度もありました。
そして、今回は息子のハリソンとファミリービジネスが出来ると期待します。
そして、早くハリソンに会いたい気持ちが急いて、善良なローガン巡査を殺してしまいます。
初めて“ハリーの掟”を破ってしまったデクスターは、ハリソンの裁きによって殺されました…
たった1人でも!
善良で無垢の人を殺してしまえば、それは今まで対峙してきた悪党たちと同じなんだ!
デクスターが行ってきた儀式は、善と悪の紙一重の違いでした。
それを正当化するものが“ハリーの掟”だったのです。