ですが…リュック・ベッソン監督作品(ニキータやレオン)を観てからチョット印象は変わりました。監督の作品の中でも「フィフス・エレメント」は大好きな作品です(これも古かった~)
あらすじ
英雄か詐欺師か…
1809年、フランスのブルゴーニュ。裕福なボーグラン家は朝から落ち着きません。ヌヴィル大尉の訪問を待ちわびていました。
何故なら、大尉は次女のポリーヌへ結婚の申し込みをする為に訪れる予定だったからです。
しかし、約束の時間に遅れて大尉は到着しました。
姉のエリザベットが出迎えます。
エリザベットは大尉の軽薄で厚かまし態度に苛立ちます。
エリザベットの辛辣な挨拶を平然と交わし大尉は、ポリーヌへ結婚の申し込みをしました。
大喜びの両親とポリーヌ。皆が祝福の喜びを分かち合っている中、大尉にオーストリア戦役に配属の知らせが入ります。
別れを悲しむポリーヌは「手紙を」大尉は「毎日書こう、約束する」と2人は別れの言葉を交わし大尉は戦場へ出発しました。
その後…何か月経っても大尉からの手紙は一向に届きません。
そんな大尉の正体を見破っていたのはエリザベットだけでした。
「あの男地獄に落ちろ。ただの遊び人よ、女たらし」と大尉を悪く言うエリザベットに対し、
両親は「戦場なのよ、何か事情が」と庇うのです。
悲しむポリーナは、食事もとらず雨に打たれとうとう肺炎にかかってしまいます。
医師は何か生きる希望がないと…匙を投げる始末でした。
見かねたエリザベットはある決心をします…
それから、大尉に成りすましポリーヌへ手紙を書き続けたのでした。
その後、戦争は休戦協定が結ばれました。
いよいよ大尉が帰国すると皆が期待します。
慌てたエリザベットは、大尉がインドへ出征になり、最後の戦いの中で遺書を書いているという手紙をポリーヌへ送ります。
何と!最後に大尉は英雄となり戦死した事になったのです。
終わりよければ全て良し…エリザベットは悲しむポリーヌにニコラを引き合わせます。
その後2人はとんとん拍子に進み、ポリーヌは気弱なニコラと結婚します。
しかし…1812年
町へ買い物に出掛けたエリザベットは、偶然ヌヴィル大尉を見かけます。
彼は、以前とは全く別人のようになっていました。
髭は伸ばし放題、服はボロ…まるで浮浪者のようです。
驚くエリザベットは、そっと後を付けますが…結局大尉にバレてしまいます。
ポリーヌに会いに行こうとする大尉
エリザベットは今までの手紙の経緯を話し、ポリーヌは既に結婚し子供も2人いる事を告げます。
そして、大尉は英雄として戦死したことや…立派な墓を見せます…
エリザベットは大尉にお金を渡し、町から出て行くように説得しました。
大尉はエリザベットに従い町から出て行ったのです。
しかし翌日
大尉が帰還したと噂が広がります。
ボーグラン家は大騒ぎ
そして、英雄ヌヴィル大尉がさっそうと馬に乗り屋敷に姿を現したのです…
英雄となったヌヴィル大尉の魂胆とは…
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勝手に私見考察
ヌヴィル大尉は英雄か…それとも詐欺師か…最後の最後まで分かりません
後は、視聴者の想像次第…実にオチのあるラストで面白かったです。
単にハッピーエンドでは終わらない…ここはフランスらしい
ここからはネタバレがあります…
エリザベットは内心良く思いませんが、ヌヴィル大尉が周りの人達に嘘の武勇伝を話す事を黙認します。
しかも、時には援護したり2人で手紙の内容通りの武勇伝になるように練習までします。
彼女の中には、英雄ヌヴィル大尉は自分が創造したという気持ちが強くあり、その大尉イメージを守りたいという気持ちが勝っていたのでしょう。
根っからのペテン師ヌヴィル大尉は、直感的に利用できると閃いたのでしょうね。
後は嘘に嘘をを重ねて行きく事になります。
周りの人達は疑う事を知らない純粋無垢な人ばかりです…大尉は勲章までもらえる始末でした。
エリザベットVSヌヴィル大尉
エリザベットは、調子に乗るヌヴィル大尉を何度か陥れようとしますが、彼は何とか危機を切り抜けてしまいます。
このヌヴィル大尉の生きていく術のような図太さは中々見応えがあり面白いです。
その後ダイヤモンド投資の話を始める大尉に流石のエリザベットは焦ります。
他の武勇伝の嘘とは訳が違い、皆のお金が絡み被害が大きくなってしまいます。
エリザベットは、大尉を追い出そうと目論みました。
意を決してフランス軍の本物の将軍を昼食会に招待したのです。
しかし、実は大尉は脱走兵だったのです。
将軍にバレてしまえば捕らえられ命がありません。
将軍はエスリンクの戦いを知りたがり、大尉は戦場を語り始めました。
それは、とても悲惨な戦場でした…
ここでヌヴィル大尉が将軍に話すエスリンクの戦いとは、ナポレオン戦争の中の1つの戦いで、ナポレオンが自ら指揮を執り敗戦した数少ない戦いのことです。そして、ドナウ川が戦場でした。
最後に大尉が走って逃げたと話すと…将軍は笑って冗談だと受け流します。
しかし、かなり厳しい戦いだった訳です…もしかしたら将軍は脱走兵かどうか知りたくなかった…見逃してくれたのかもしれませんね。(これはあくまで私の推測です…)
この昼食会をきっかけに2人の関係は深まる訳ですが、2人はとてもドライでした。
ヌヴィル大尉の本心はエリザベットにかなり夢中
コサック兵の襲撃の時もエリザベットを連れて逃げ出そうとしましたが、
逆にエリザベットに「さよなら大尉」とがっかりされ、彼は無謀にも一人でコサック兵に立ち向かったりしました。
そのお陰でエリザベットの気持ちをゲットした訳です。
ヌヴィル大尉がエリザベットに「世間が人を作る。浮浪者扱いなら浮浪者に歓迎されるなら立派な紳士に」と言うシーンがあります
結局、英雄ヌヴィル大尉を作ったのはエリザベットだったと大尉自身も分かっていたんですね。
大尉にとってエリザベットは特別の存在になっていました。
しかし、ラストのオチは実にヌヴィル大尉らしい…
これからはフランス映画も選択肢に入れようと思わせてくれるコメディ作品でした。